住宅ローン借り入れは消費増税の前?後?お得なのは?

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マイホームの購入を考えている方にとって2014年4月の消費税増税は非常に大きな問題でした。また2017年10月にはさらに10パーセントにまで引き上げられることが決定しています。消費税増税前に住宅ローンを借りたいのであればそろそろタイムリミットが近づいています。消費税の税率が上がるだけで最低でも数十万円の負担増葉避けられません。史上最安の水準で推移している金利の今後の動向や、政府の景気対策、特に住宅ローン減税や補助金の拡充もしっかりと確認しておかなければ、購入タイミングの判断を誤り損をしてしまうこともあるのです。

 

今回の減税の拡充による控除額のアップによって、シミュレーションでは増税後のほうがお得になる場合もあるという結果が出ています。これからマイホーム購入とローン借り入れを考えている方に、消費税増税前と後、どちらがお得なのか、損しないマイホーム購入のベストタイミングと借り入れで失敗しない方法を解説します!

消費税増税に負けない住宅ローンランキング!

住宅ローン金利は消費税増税で上がるの?

調査
消費税が増税された場合、住宅ローン金利にどのような影響があるか考えてみたいと思います。

 

一般に、金利は景気が良くなると上がり、景気が悪くなると下がる傾向にあります。

 

具体的には、短期金利は、「短期プライムレート」に連動して動くものが主流です。短期プライムレートとは、従来は公定歩合に一定の値を足したものでしたが、金融の自由化が進んだため、現在では、各銀行が独自に定めています。

 

その基準は、1年未満の短期貸し出しで、銀行が優良と判断する企業に対して最も良い条件で提示する金利です。

 

一方、住宅ローンの長期固定金利は、債券市場における「新発10年物国債」の利回りを基準にしているといわれています。

 

国債の価格は、債券市場の需要と供給の関係で決まります。国債の買い手が少なくなった場合には、買い手を見つけやすくするために、国債の価格は下落して利回りが上昇します。

 

一方、買い手が増えた場合には、価格は上昇しますので、利回りは逆に低下します。

 

では、消費税の増税がプライムレートや国債価格に影響を与えるのでしょうか? 

 

一般には、消費税導入前に駆け込みの消費が集中して、消費税導入直後は消費が控えられる傾向にありますが、その後、消費がゆるやかに上昇すると考えられています。

 

特に産業界では、消費税を増税する代わりに、法人税を減税すれば、景気が回復するとしています。景気が回復すれば、金利が上昇する可能性があります。

 

過去に、消費税が引き上げられたときには、どのような影響があったでしょうか?

 

下図に短期・長期プライムレートの推移を示します。消費税は、1997年に3%から5%に引き上げられました。その後の短期プライムレートは1.5〜2%の間を推移しており、特に上がりも下がりもしていないという状況です。

 

 

グラフ1
図 短期・長期プライムレートの推移

 

 

今回の消費税増税は、現行の5%から、8%、10%と段階を踏みますが、1997年の消費税増税に比べて増税額が大きくなります。

 

当然、増税直前に駆け込み需要が大きくなり、住宅の建設なども消費税増税前に間に合うように消費が集中するものと思われます。

 

消費税増税直後は、消費が落ち込み景気が悪化する可能性がありますが、現在の住宅ローン金利はかなり低い水準なので、金利はあまり下がらない可能性があると思われます。

 

その後、政府などの思惑通り景気が回復する状況になれば、金利が上昇する局面に入る可能性が考えられます。

消費税増税で住宅ローン減税や補助はどうなる?

調査
今回は、住宅ローンに関する減税について考えてみたいと思います。

 

現在、政府与党を中心として、消費税の増税が議論されています。

 

現在のところ、2014年の4月から消費税を8%に引き上げ、さらに2017年5月から10%に引き上げるという方針であり、おそらく実際に増税されるでしょう。

 

消費税が増税されると、マイホームの建設や購入に関する負担が増えますので、マイホーム産業にとってはマイナス面が多いと思われます。

 

一方、近年の不況に対する景気高揚策の一環として、住宅ローンの減税措置が取られています。

 

この住宅ローン減税措置は2015年6月31日までに入居した人が対象になっています。2014年以降は、消費税増税と減税措置終了のダブルパンチが襲ってくる可能性があります。(※減税の延長と拡充が決定しました。以下で説明します。)

 

いわゆるアベノミクスと言われる経済政策の一環として消費税増税に対応する住宅ローン減税の拡充と大型の控除が決まりました!

 

それによると、2015年6月以降の入居からの適用される条件ではローン残高の限度額が4000万円に引き上げられ、1年あたりの最大控除額が40万円、10年間の合計で400万円と倍に引き上げられることになりました。

 

これによって消費増税による負担増をシミュレーションしてみると、2000万円の建物を購入した場合、消費税のアップ分で60万円負担が増えますが、減税による控除額のアップも60万円弱となり、ほぼ負担を相殺することが可能になります。

 

シミュレーションによると、所得が600万円以上の方は減税による控除額のアップにより、消費税が増税された場合も得になることが多くなるようです。

 

住宅ローンの減税措置とはどのようなものか、詳しくみてみたいと思います。これは、一定の条件を満たした住宅ローンの年末残高に応じて減税を行うもので、1997年にスタートしています。

 

基本的には期限付きの減税措置ですが、景気回復がままならないこともあり、延長されたり、新たな減税措置に置き換わったりしながら、2013年まで継続される予定です。(2014年以降の延長と控除額等の拡充が決定しています。)

 

表1と表2に現在の住宅ローン減税の概要を示します。2012年の年末までに一般住宅を取得して、居住を開始した人を対象として、年末残高が3000万円以上ある場合、1年間に最高30万円の税金控除を受けることができます。

 

長期優良住宅と認定された住居の場合には減税額が増えて、2012年に入居した人には1年間に最高40万の控除となります。

 

この控除を10年間受けることができますので、例えば、長期優良住宅の場合、満額で400万円の控除が受けられます。

 

2013年に入居した場合には、1年間の控除額が10万づつ減少し、一般の場合最高で200万円、長期優良住宅の場合最高で300万円となっています。

 

 

表1 一般住宅の住宅ローンを対象とした減税の概要
表1

 

表2 認定長期優良住宅を対象とした減税の概要
表2

 

 

このまま政府の景気対策により、2014年以降も住宅ローン減税が継続、拡充され控除額の上限が倍になることが決まっています。

 

シミュレーションの結果を見ると2015年6月以降も税制面でいえばマイホーム購入による負担増は少ない、もしくはお得になるケースも多いようです。

住宅購入のベストタイミングはいつ?

タイミング
住宅ローンと消費税増税について、どのタイミングで住宅を購入するべきかをシミュレーションしてみたいと思います。

 

以下のようなモデルケースを考えて見ます。

 

購入する新築マンションは3500万円(土地代1000万円、建物代2500万円)だとします。2012年6月に購入する場合、諸費用分は手持ちの現金で支払って、3500万円分を全額ローンするものとします。

 

35年の長期固定ローンを組み、ローン金利は3%とします。その場合、毎月の返済額は13万4697円となり、ローンの総支払額は5657万2740円になります。

 

現状の住宅が賃貸住宅で10万円かかるとします。その場合、前述の住宅ローンの返済を考えると、月に約3万5000円を貯蓄することができる計算になります。

 

今度は、2年後の2015年6月に同じ条件の新築マンションを購入する場合を考えます。2年間で3.5万×24=84万円頭金が増えることになります。

 

消費税の増税がなければ、ローン金額が3416万円となり、月々の支払額は13万1464円、ローンの総支払額は5521万4880円になります。

 

頭金を足した金額は5605万4880円となり、2012年6月に購入するより50万円程度安くなりますが、2年間の賃貸住宅分の9×24=216万円分を余分に支払っていますので、トータルの支払額は逆に増えます。

 

どっちみちマンションを購入するのであれば、ローンの返済が破綻しない範囲内で早く買ったほうがトータルの出費は安く済みます。

 

しかし、現状の政府方針では、2015年6月には、消費税が5%から8%へと3%の増税になっています。

 

その場合、建物にかかる消費税の増税分は2500万×0.03=75万円となります。その場合、増えた頭金分はほぼ相殺されますので、賃貸住宅分の出費が増えることになります。

 

また、2013年までに入居した場合、住宅ローン減税を受けることができます。前述の2012年6月に購入して入居したケースを考えると、ローン返済開始後4年目まではローン残高が3000万円を超えているので、住宅ローン減税の満額である30万円づつ減税されます。

 

その後は毎年少しずつ減税額が減りますが、10年間のトータルで289万円程度の減税を受けることができます。

 

2013年に入居した場合には、2012年入居に比べると減額されますが、10年間のトータルで200万円の減税を受けられます。

 

2014年以降は控除額の上限が最大400万円になることが決まりその場合には負担増と控除増がほぼ同じになるという計算結果も出ています。

 

シミュレーションによると、2013年・2014年どちらの入居になっても負担はあまり変わらない、もしくは増税以降のほうが得するケースもあるということになります。

 

しかし、住宅ローン金利を見てみると現時点が一番低いとみられ、今後景気が回復してくると一気に上昇することも考えられます。

 

ですから、できれば金利が安い今のうちに購入したほうが今後のリスクを考えた場合にはおすすめになります。

 

しかし、早く購入すると、それだけ頭金が少なく、返済出無理をすることになりがちのですので、そういった点についても慎重に計画されることをお勧めします。